マリオット・インターナショナルは2025年7月9日、インドの不動産開発会社Ventive Hospitalityとの間で、7軒・合計1,548室のホテルを新規開業する包括契約を締結したと発表しました。この契約には、スリランカ初進出となる「リッツ・カールトン・リザーブ」をはじめ、インド国内5都市でのブランド初進出やデュアルブランドの開業など、今後の南アジアにおけるマリオットの拡大戦略が凝縮されています。全ホテルの開業は2030年を予定しています。
マリオット×Ventive Hospitality、南アジアで大規模な7軒展開へ
今回の契約は、マリオット・インターナショナルのアジア太平洋地域(中国を除く)社長ラジーヴ・メノン氏と、Ventive Hospitality会長アトゥル・チョーディア氏によって締結されました。Ventive Hospitalityは、インド・プネーを拠点とする高級ホテル開発・運営会社で、マルディブやバンガロールにも事業を展開しています。
本契約により、以下のホテルが新規開業する予定です:
- リッツ・カールトン・リザーブ(スリランカ・ポットゥヴィル)
- JWマリオット ナビ・ムンバイ
- ヴァラナシ マリオット ホテル(インド初)
- コートヤード・バイ・マリオット・ムンドラ
- モクシー ナビ・ムンバイ(インド2軒目)
- モクシー プネー カーラディ(初進出)
- モクシー プネー ワカッド
スリランカ東海岸に誕生する「リッツ・カールトン・リザーブ」
特に注目すべきは、**スリランカ初の「リッツ・カールトン・リザーブ」**です。ポットゥヴィルの自然に囲まれた海辺のロケーションに誕生するこのホテルは、73室の広々としたヴィラを中心に構成され、各ヴィラには専用のリビングスペース、サンデッキ、インフィニティ・プランジプールを完備。自然と一体となるような設計が特徴です。
また、リゾート内には以下の施設も用意される予定です:
- 特別レストラン2軒を含む多彩なダイニング
- リッツ・カールトン・スパとフィットネスセンター
- マリン&ワイルドライフセンター、ウォータースポーツクラブ
- リッツキッズ・レクリエーションセンター
首都コロンボからは車で約6時間、もしくは水上飛行機やチャーター機でのアクセスが可能。静けさとプライベート感を重視したラグジュアリーリゾートとして、世界中の富裕層旅行者から注目を集めそうです。
インド主要都市に多様なブランドが初進出
JWマリオット ナビ・ムンバイ(インド・ムンバイ)
ムンバイ郊外の都市開発エリア「ナビ・ムンバイ」に登場するJWマリオットは、全450室の高級ホテル。JWブランドならではのウェルネス志向が反映され、JWガーデン、スパ、屋外プール、5つのレストランに加え、2,000㎡のイベントスペースも備えます。新国際空港(DBパティル・ナビ・ムンバイ空港)から車で10分の好立地です。
ヴァラナシ マリオット ホテル
「インド最古の聖地」として名高いヴァラナシに、初のマリオットホテルが登場。全161室の洗練された客室、3つのダイニング、Mクラブラウンジ、屋外プール、クァンスパ、フィットネスセンターなど、スピリチュアルな都市に調和したモダンな快適性を提供します。空港からも車で6分とアクセス良好です。
コートヤード・ムンドラ(グジャラート州)
ビジネス需要が高いムンドラ港近くに開業するこのホテルは、200室規模で、カジュアルながらも機能的な設計が魅力。ライブキッチン付きのオールデイダイニング、カフェバー、プール、スパ、イベントスペースを完備し、出張者にとって理想的な滞在先となりそうです。
現地視点で見る注目ポイント
旅行者にとって「リッツ・カールトン・リザーブ ポットゥヴィル」は、スリランカ東海岸の手つかずの自然を堪能できる、唯一無二のラグジュアリー体験となるでしょう。静けさと非日常を求めるハネムーナーや富裕層に特におすすめです。
一方で「JWマリオット ナビ・ムンバイ」や「コートヤード・ムンドラ」は、空港やビジネス拠点に近く、出張者にも便利な立地。ワークとウェルネスのバランスを重視する滞在スタイルに最適です。
ブランド紹介:リッツ・カールトン・リザーブとは?
「リッツ・カールトン・リザーブ」は、世界にわずか数軒しか存在しない超限定のラグジュアリーブランド。徹底したパーソナライズと自然環境に寄り添った設計が特徴で、現在はメキシコ、プエルトリコ、タイ、インドネシアなどに展開中。今回のポットゥヴィル開業でアジアでの存在感をさらに強めることになります。
今後の展望:インド・南アジアで広がるマリオット戦略
今回の契約は、マリオットが掲げる「顧客が旅したいと思う場所に展開する」戦略の一環です。スリランカのリゾート展開に加え、Moxy(モクシー)ブランドの都市型ホテルの拡大も加速しており、若年層・ビジネス層の多様なニーズに対応しています。
今後、プネーやワカッドなどの成長都市にも新たなモクシーが開業予定であり、マリオットの南アジア市場における存在感はさらに強まっていくでしょう。
出典・引用元
※本記事は公式発表および業界一般情報に基づき、筆者の視点で編集・構成しています。外部メディアの翻訳・転載は行っておりません。
ブログ「くまねこたび」では、日本に出店している外資系ホテルの一覧や、会員制度の比較なども紹介しています。旅行の参考にぜひご活用ください。

