(2025年7月2日発表)
Hyatt Hotels Corporation(ハイアット ホテルズ コーポレーション)は、今後5年間でアジア太平洋地域において約90軒のラグジュアリーおよびライフスタイルホテルを新たに開業予定であることを発表しました。注目は、「トンプソン ホテルズ」ブランドのアジア初進出、「パーク ハイアット 東京」のリニューアル再始動、そしてタイ・オーストラリア・マレーシアなどでの新規展開です。
この発表は、ハイアットのグローバル戦略の中でも、アジア太平洋地域をいかに重視しているかを示す重要なマイルストーンとなります。
2025年〜2026年に開業予定の注目ホテル一覧
今回の発表で明らかになった開業予定ホテルの中でも、以下のプロパティは特に注目すべき存在です。
■ トンプソン上海エキスポ(2025年 第4四半期)
マンハッタン発の「トンプソン ホテルズ」が、ついにアジア初上陸。
上海の工業的な歴史と国際都市としてのエネルギーから着想を得たデザインで、現代アートや音楽イベントを楽しめるルーフトップも完備。カルチャー志向の旅行者をターゲットとしています。
■ パーク ハイアット クアラルンプール(2025年8月)
マレーシア初の「パーク ハイアット」は、アジア太平洋で最も高いビル「Merdeka 118」の上層階に誕生予定。
伝統工芸からインスパイアされたインテリアに加え、市内初のチョコレートバー「Cacao Bar」も登場。美食を目的に旅する方には見逃せない一軒です。
■ パーク ハイアット 東京(2025年 第4四半期)
開業から30周年を迎える「パーク ハイアット 東京」が、17か月にわたる大規模改装を経て再始動。
客室やパブリックスペースが現代的にアップグレードされる一方、象徴的な「ニューヨーク グリル」は往年のデザインを復刻。過去と未来が交差する、新たな“静寂のラグジュアリー”を体験できます。
■ アンダーズ ゴールドコースト(2026年 第2四半期)
オーストラリア初となる「アンダーズ」が、美しいビーチと熱帯雨林が広がるゴールドコーストに誕生予定。
テーマパークや多彩なレストランと一体化したリゾート開発の一部として開業し、ファミリーにもカップルにも最適です。
アジア太平洋でのハイアット拡大の背景
ハイアットは2017年以降、世界規模でラグジュアリー客室数を2倍、リゾート数を3倍、ライフスタイルブランドの展開を5倍に拡大してきました。
特にアジア太平洋地域では、既存の64%がラグジュアリーおよびアップスケールセグメントという、高付加価値路線が顕著です。
ハイアット アジア太平洋地区の上級副社長Carina Chorengel氏は、「本物の体験と文化的なつながりこそが、いまのラグジュアリーです」と述べ、今後も独自性のあるブランド体験の提供に注力していく方針を示しています。
地元目線で見る魅力:各都市で「滞在そのものが目的」になるホテル体験へ
例えばパーク ハイアット東京の再始動は、都心に住む方にとっても「記念日ステイ」や「非日常リトリート」として注目されるでしょう。
また、バンコク中心部で開業予定の「アンダーズ ワン・バンコク」は、巨大複合開発の中にあり、ビジネスと観光が融合した理想のロケーション。
上海の「トンプソン」や「アンダーズ」では、出張者が“オフ”の時間に街の文化に触れる体験が提案されています。
ハイアットのライフスタイル&ラグジュアリーブランド解説
ハイアットは現在、以下のような多彩なブランドで市場をカバーしています:
- パーク ハイアット(Park Hyatt):静けさと洗練を追求するラグジュアリーの象徴
- アンダーズ(Andaz):地元文化との融合をテーマにしたライフスタイル型ホテル
- ザ・スタンダード(The Standard):アートや音楽を軸にした遊び心あるデザインホテル
- トンプソン ホテルズ(Thompson Hotels):都会的でクールなデザインが特徴、NY発のスタイリッシュブランド
特に2024年に「Standard International」を買収したことで、ハイアットは若年層やカルチャー志向の旅行者への訴求力を大きく強化しています。
今後の展望と業界トレンド
今回のアジア太平洋地域での発表は、パンデミック以降の「目的地としてのホテル」の潮流をさらに強化するものです。
アートや音楽、グルメといったカルチャー体験を中心に据えたホテルが次々と誕生し、**“滞在するために旅する”**という新たな旅のスタイルが確立されつつあります。
今後はベトナム・フーコック島の「パーク ハイアット(2026年Q1)」や、スタンダードブランドのレジデンスシリーズなど、宿泊と居住の境界を超えたラグジュアリーの形も登場予定。
ハイアットの多様なブランド展開から、これからのラグジュアリー旅行の未来が見えてきます。
出典・引用元
Hyatt公式プレスリリース(英語)
※本記事は公式発表および業界一般情報に基づき、筆者の視点で編集・構成しています。外部メディアの翻訳・転載は行っておりません。
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