マリオット・インターナショナル(Marriott International)は2025年7月23日、革新的なライフスタイルホテルブランド「citizenM(シチズンエム)」の買収を完了したと正式に発表しました。この買収により、マリオットはセレクトサービス分野でのグローバル展開をさらに強化。今後、citizenMはマリオットの宿泊予約システムやロイヤルティプログラム「Marriott Bonvoy(マリオット ボンヴォイ)」にも統合される予定です。
ライフスタイル派に支持される「citizenM」がマリオット傘下に
今回マリオットが買収したcitizenMは、2008年にオランダで誕生したライフスタイルホテルブランド。現在はアメリカ、ヨーロッパ、アジア太平洋地域の20都市以上で計37軒(総客室数8,789室)を展開しており、さらに300室超の開業予定案件も2軒控えています。
citizenMの特徴は、スマートテクノロジーとアートを融合させた斬新なデザイン、効率的な空間設計、そして人間味あふれるホスピタリティ。客室はコンパクトながら機能的で、館内にはコワーキングスペースとしても活用できるリビングルームや、アートと地域文化を反映した共用スペースが用意されています。
マリオットの社長兼CEO、アンソニー・カプアーノ氏は「テクノロジーと人を中心としたホスピタリティを融合するcitizenMは、マリオットのポートフォリオに理想的な追加となる」とコメント。MoxyやAloftなど、既存のセレクトサービスブランドに続く存在として、さらなる国際展開を加速させる考えを示しています。
Marriott Bonvoyメンバーへの影響は?
統合が完了するまでは、citizenMの宿泊予約は引き続き同ブランドの公式ウェブサイトで行われます。また、citizenM独自のサブスクリプションプログラムの特典も継続される予定です。統合後には、Marriott Bonvoyの対象ブランドとなり、ポイント獲得・利用、エリート会員特典なども適用されるようになります。
「Marriott BonvoyでcitizenMに泊まれる日」は、多くの旅行者やビジネスパーソンにとって朗報となるでしょう。
現地目線で見るcitizenMの魅力
citizenMは都市部の中心に位置する立地が多く、出張や短期滞在のニーズにもぴったり。例えば、ニューヨーク、ロンドン、東京、パリなどのホテルは、交通アクセスに優れ、スマートチェックインや24時間のセルフサービスも完備しているため、時間を有効活用したいビジネストラベラーに好まれています。
一方、アートを感じられる空間や、開放感のある屋上テラスなどは、観光目的の旅行者にも高い人気。SNS映えする内装も話題を集めています。
citizenMとはどんなブランド?
citizenMは「affordable luxury(手の届くラグジュアリー)」をコンセプトにしたオランダ発のホテルブランド。無駄を省いた効率的な設計に加え、スマートパッドで照明・カーテン・空調を操作できる客室、こだわりのベッド、機能的なバスルームなど、価格帯以上の快適さを提供しています。
代表的なホテルには、アムステルダム・スキポール空港、ロンドン・タワー・オブ・ロンドン、ニューヨーク・タイムズスクエア、東京・銀座(現在建設中)などがあります。
今後の展望:citizenM × Marriottのシナジーに注目
今回の買収は、マリオットが注力する「セレクトサービス×ライフスタイル」の戦略の一環。すでにMoxy、Aloft、AC Hotelsなどで成功を収めており、citizenMはそこに新しい価値を加える存在となります。
また、将来的にはMarriott Bonvoyを通じた世界中での予約・宿泊が可能になるため、citizenMの利用価値は大きく広がる見込み。マリオットの広大なネットワークとシステムがcitizenMの成長をさらに後押しすることが期待されます。
出典・引用元
- Marriott International公式プレスリリース(2025年7月23日発表) https://www.marriottnewscenter.com
※本記事は公式発表および業界一般情報に基づき、筆者の視点で編集・構成しています。外部メディアの翻訳・転載は行っておりません。
ブログ「くまねこたび」では、日本に出店している外資系ホテルの一覧や、会員制度の比較なども紹介しています。旅行の参考にぜひご活用ください。

