ヒルトン(Hilton)が展開するラグジュアリーブランド「NoMad」は、2025年5月9日、ロンドンの旗艦ホテル「NoMad London」にて、新レストラン『Twenty8 NoMad(トゥエンティエイト・ノマド)』のオープンを発表しました。ニューヨークの美食文化を再構築した本レストランは、現代的なパームコートスタイルの空間とともに、ヒルトングループにおけるF&B展開の新たな注目ポイントとなっています。
ロンドン中心部に誕生したNYスタイルの新空間
『Twenty8 NoMad』は、ロンドン・コヴェントガーデンの歴史的建築「NoMad London」内に新設されたレストラン。ホテルは、かつてのボウストリート裁判所をリノベートしたことで話題を呼び、ヒルトンのプレミアムブランドポートフォリオの一翼を担っています。
店名の“Twenty8”は、NoMad New Yorkが位置していた「28丁目」と、ロンドンの現在地「28 Bow Street」に由来し、ブランドのアイデンティティと都市間のつながりを象徴しています。
注目の料理体験:薪焼きグリルとNY名物を再構築
料理監修を務めるのは、NoMad Culinary Directorのブライス・シューマン氏。ノースカロライナ出身で、薪焼き料理に情熱を注ぐシェフとして知られ、ニューヨークのグリーンマーケットやリトルイタリーにインスパイアされた料理を提供します。
レストランの目玉は、約2.5メートルの薪焼きグリルを中心としたライブキッチン。NoMad名物の「チキン(黒トリュフ&フォアグラ添え)」をはじめ、シーフードタワー、NYクラシックなコース料理、そしてアメリカとイギリスの文化を融合させたユニークなメニューが揃います。
現地滞在者の視点で見る「Twenty8 NoMad」の魅力
旅行者にとっては、コヴェントガーデンの中心という抜群の立地が最大の魅力。劇場鑑賞や観光の合間に訪れるのに最適で、朝食・ランチ・ディナーすべての時間帯で営業している利便性も高ポイントです。
また、出張者やビジネストラベラーにとっては、会食やカジュアル接待にも使える雰囲気と、クオリティの高いカクテル・ワインリストが魅力的。ハーフカラフェでのワイン提供は、複数の銘柄を気軽に楽しみたいゲストに嬉しいサービスです。
ノマド・ブランドとは?:ヒルトンの独自ブランド戦略
「NoMad」は、ヒルトン傘下のライフスタイル&ラグジュアリー部門の中でも、アート、食、空間体験を融合させた特異なブランドとして展開されています。2023年には「World’s 50 Best Hotels」にも選出され、2024年には「ミシュラン・キーホテル」を受賞。
「NoMad London」は、グローバルなF&Bリーダーであるレオ・ロビチェク氏の監修によるバー体験や、ホテル全体に渡るアートコレクションも評価され、まさに“泊まれる美術館・レストラン”として存在感を高めています。
今後の展望:ヒルトンが描くF&B主導のブランド拡張
今回の『Twenty8 NoMad』開業は、ヒルトンのF&B(フード&ビバレッジ)戦略がより明確になった象徴的な事例といえるでしょう。ホテルの附帯施設を単なる食事場所ではなく、体験型コンテンツとして打ち出す動きは、今後のラグジュアリーホテル市場で鍵を握ると見られます。
ヒルトンは今後、NoMadブランドやその他のライフスタイル系ブランドを通じ、食と宿泊を融合した施設開発を各都市で加速する見通しです。
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